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韓国ホテル、ツアーで割り振られたホテルは安心? 不安?


韓国旅行を自力で取る場合、特に気にした方がいいことは、ホテルロケーションとその設備清掃でしょうか。良いホテルでもひどい清掃をするところもあるので(日本も例外ではないですが)。

🌑韓国独特の設備の差違


設備について。韓国は中級以上でないとバスタブをもたないホテルも多く原則としてシャワールームのみが多いです。どうしても風呂に入りたい人は、シティホテルのバスタブつきかを確認するか、逆にラブホみたいなとこだったり、あるいは日本人観光客狙いしかなかった時代の古いホテルのほうがバスタブは省略されていなかったりします。理由は韓国が基本浴槽に入りたいときは外(銭湯やチムジルバンなど)で入っていたりしたこと、水道管が細かった時代の名残など色々あるんだと思いますが、女子ならお風呂は浴槽で入りたいところなので、ホテル紹介ページのバスタブ有無情報には注意しておくといいでしょう。

知りたい方はどうぞ→ 韓国のお風呂事情(AllAbout)

次にアメニティですが、一部無視している外資を除いて、韓国では条例で歯ブラシとカミソリは提供されません。環境保護を目的としていますが、これは大概ホテル近くのセブンイレブンやLG25などコンビニで買えばいいのですが、日本から使い捨てを持参しておいたほうがいいかもです。

ちなみに通常のビジホ以上ならアメニティはありますが、古い四流ビジネスホテルと、低費用のゲストハウスはアメニティが流用タイプですでに開封されているものだったりするので(歯みがき粉やシャンプーなど)、衛生感にうるさい人はホテル選びには注意しましょう。

知りたい方はどうぞ→ 韓国ホテル利用の基礎知識(KONEST)

あとわかりづらいのは韓国独特の暖房であるオンドル(床暖房みたいなもの)。日本と仕組みが違い、冬場はずっとつけおておくことも多いですから、春夏秋はいいですが、冬はこれの操作がわからないと寒かったり暑すぎたりして不安になるので、かならず部屋にはいったら操作盤の使い方は確認しておきましょう。

知りたい方はどうぞ→ オンドルの設定のしかたがわかりません。(Yahoo!知恵袋)
           オンドル(韓国の暖房)の仕組みや使い方…(韓国ブログ)
           オンドル~韓国の床暖房(KONEST)

韓国コンセントは簡易な変換プラグ程度ならどこの宿でも常備していますが韓国は220vなので日本国内100v専用のものは使えません。携帯やパソコン、シェーバーは大概海外でも使えますが、対応するv数は必ず家電本体に書いてあるので確認しておいてください。ドライヤーはw数が多いので日本のが変圧がいるタイプだと変圧器の容量が大きいのじゃないと厳しいですが変圧なしならコンセント変換で行けると思います。

知りたい方はどうぞ→ 韓国のコンセント・変換プラグ・電圧・変圧器(トラベルタウンズ)
           韓国の電圧とコンセント(KONEST)

🌑部屋のタイプで安くあげられる


筆者も以前はかなり安宿をメインに旅していましたが、やはりだんだんと当たり外れがわかってくるようになりました。築年あさめのほうがいいんですが、新しすぎるとサービスが雑だったりします。韓国の場合シティホテルのほうが若手社員の手荒さが見えたりするので、逆にサービスなしのアパートメントタイプ(台所のある部屋貸し出し)のほうが楽だったりします。

知りたい方はどうぞ→ ソウルのアパートメントホテル(トリップアドバイザー)
           韓国コンドミニアム・レジデンスに泊まろう(KONEST) 

韓国は民泊も昔から多く、ラブホからの転業宿もあり、低価格系ホテルは充実しているのですが、いわゆるドミトリー(共同ベッド個室なし)の旅人宿やコシウォン/ゴシテルのような2畳しかないものもあり、部屋的な満足度の低さと引き換えに、貧乏旅行なら1泊を3000円以下にすることも可能です。

知りたい方はどうぞ→ ソウル満員御礼ゲストハウス(devo)

もっとけちるならサウナ(チムジルバン)で寝るという手もありますがコンサート見て帰るだけなんて場合は、安宿で節約するのもありでしょう(余談ですが、業として行っている安宿は問題ないと思いますが、airbnbの場合家主がわからないことも考えると女子1人では利用しない方が安全面ではいいと思います)。

知りたい方はどうぞ→ 韓国式スーパー銭湯「チムジルバン」の利用ガイド(KONEST)

筆者はしかし、最近はもっぱら、きれいに過ごしたいので築浅で良い目のビジネスホテルかシティホテルです。というのは、年齢相応にしたいというのと、無駄にトリッキーな収納のある中堅ビジネスホテルやゴシテルだと、体を捻ったりして、腰をやっちゃったりするんですよね…。若い皆さんはもっと冒険してみるといいと思いますが。

🌑ソウル市内のホテルエリア選びは以外と重要



ホテル選び、設備はもちろん新しい方がいいのですが、土地勘のないままにホテルを取るとものすごい町外れになることがあります。ツアーなんかだとたまにありますね、東ソウルとか。

まあどこにいっても交通機関はあるので、地下鉄なりタクシー移動すればいいですし、リゾート志向の場合のんびりするために立地が田舎街でもそれでもいいのですが、ただの冴えない町だと旅行感がなく、さらには中心街への移動にお金と時間のロスがあります。失敗をしないためには、立地を見極める必要があります。

🌑主要エリア


まずは、エリアを見ていきましょう。

ソウルの場合は、日本人は明洞(ミョンドン)エリア(中央部、Nソウルタワーも近い)と江南(カンナム)エリア(東西に流れる川漢江(ハンガン)の南側の新興ビジネス街)、東大門(トンデムン)エリア(市内東部より)を軸にホテルを取ることが多いです(このへんを主要エリアといってもいいと思います)が、それぞれ街には特徴があります。

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▲明洞エリア

明洞エリアは商業地で繁華街のため、中心部は夜10時頃まではかなりうるさいです。ただその分買い物・飲食ならかなり便利はいいです。さらに実質日本語も通じます(観光客が多い街なので、日本語対応率が高い)。オプショナルツアーの大半は明洞のロッテホテル(シティホテルのロッテホテルソウル)を出るため、明洞にホテルを取るなら、おおむねそこに行きやすいエリア(歩ける距離か1駅以内程度)だといいでしょう。
実質的には明洞エリアと称するホテルでもエリアは広く、明洞のメインエリアからはひと駅離れている(ロッテ免税店やホテルには逆に近い)ロッテ付近の乙支路1街(乙支路入口 ウルチロイック)あたりや、ソウル広場(円形の、よくデモやイベントをやってる広場です)を囲んで大規模ホテルが並ぶ市庁(シチョン)駅あたり、明洞の隣の南大門市場(最寄り会賢駅)あたり、ソウル駅手前くらいまでは広域で明洞といってもいいかと思います。このエリアは低層の視点でみると全体には街がごみごみしていますが、高層の宿の場合、窓から外が見えれば近くにはビルに巨大ビジョン、遠くには険しい山が見えて、日本ではない都市にきた感じがします。
交通網はかなり便利ですが、車線が多いわりに一方通行も多く迂回が多いので、遠回りになることも日常茶飯事なので注意してください。
また、明洞はよく飯がいまいち美味しくないみたいなことも言われますが、実際韓国料理で美味くて安いのは観光地である明洞を外したほうがレベルは高いです。まあこれは便利とのトレードオフで難しいところではあります。

おすすめホテル → ロッテ ホテル ソウル(ソウルナビ)
          高級宿はなあ…でもしょぼくはしたくないしなあ、という旅行でオススメなのはロッテシティホテル明洞(格安・激安 韓国旅行)
          「ロッテホテルL7明洞(L7 HOTELS MYEONGDONG)」はトレンド重視したロッテ系の新ホテル(格安・激安 韓国旅行)


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▲江南(カンナム)(Photo:Wikipedia Bohao Zhao CCBY3.0)

江南エリアは比較的地価が高く、IT系も多く芸能人もいるエリアで、かつ比較的新しい街。そのぶん近年に建てられたホテルが多いです。所得高めの人が多いということは食べ物の価格相場も若干高いです。そのかわり、飲食店には小ぎれいなお店が多いとはいえるでしょう。

江南からはCOEXモール、カロスキルや、オリンピック施設、ロッテワールドも近くですが、難点としては、あとから開発された土地のため、もともとの市街(明洞や東大門など)から離れており市内を東西に流れる川(漢江=ハンガン)の南側なので、市内北側に位置する大半の街への移動には橋を渡る必要があり、多少めんどうくさい感じです。というのは明洞などソウル市内中心へ昼間向かう場合、橋は混み合いがちなので、タクシー移動などのときに渋滞するのです。
地下鉄移動の場合は、地中または専用の鉄道陸橋で渡っていくので、時間が読めなくなるのを避けられますが、多少遠回りになるため十数分から三十分くらい移動に見なければなりません。

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▲東大門デザインプラザ(周囲にファッションビルがある)

東大門エリアは市内では中心よりやや東側にあります。繊維街で、大手アパレルビルが並び(dootaがおすすめ)衣類は朝4時まで買えるという眠らない町です。そのためショッピング中心なら楽しめます。明洞も江南もタクシーでも電車でもわりと早く移動できますが、東大門自体は町の中心に無駄があるというか、中心に昔野球場だった東大門デザインプラザ(東大門歴史文化公園)が無駄に容量を占めており、商業地はその回りに張り付いている感じで、地上でも地下でもとにかくよけいに歩くので元気な人向けです。飲食店はあまりないように見えますが、ファッションビルの上部にフードコートがあったり、脇路地に飲食店エリアがあったりします。有名なのはタッカンマリ通り(焼き魚通りでもある)、カムジャタン通りでしょうか。

僕はあまり教えたくない場所なんですが、ディープ好きの人、あと豚じゃない肉を食べたい人だけにすすめたいのは東大門近くまできたら、ついでに馬場洞(マージャンドン)の牛市場(ウーシジャン)にいくと奥の奥にバラックの焼肉街がありそこが絶品で安いです。遠いですし、食肉街は裏道にいくと豚の首とか落としてるので、不安になりますけど。

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▲こんな淋しげな街も多い

東大門より東に位置するホテルも結構ありますがただの住宅街などに立地することもあり、地下鉄数駅の差で安いのですが、夜は寂しいので良し悪しがあります。東ソウルエリアのホテルは、ウオーカーヒルクラスなどのんびりしたりカジノ滞在目的ならいいですが(僕が泊まったときは、送迎つけたら都市部よりもゆったりとした旅ができてすごくよかったですけど)基本的にこのエリアは便利は悪いですので、カジノ付設の2軒以外の安ホテルであれば格安ツアーでも避けたいところです(カジノ系のホテルは、原則リゾート志向のため内部でも楽しく過ごせるのと、駅までのピストン輸送シャトルバスを出しているので、そんなには不便はない)。

🌑穴場エリアはここ


最近は大学やクラブ、若年層向けの店舗があり活気ある新村(シンチョン)や弘大(ホンデ)エリアなど市内西エリアが若い女子などに人気ありますが、こちらも広域に空港よりに数駅はずすととんでもなく工場しかないような下町になったりします。まあそれを楽しめるくらいならいいのですが、近隣に飲食店が少なかったりしますから、あまりはずれでない中心街をおすすめします。

梨泰院(イテウォン)エリアは米軍基地のあった街で外国人の多い街、買いものには便利ですが治安面に疑問はあり、駅前付近は宿も古めが多いのであまりおすすめはしません。

おちつくエリアとしては、仁寺洞(インサドン)エリアあたりにもいくつかホテルがあります。安宿は古いのでおすすめできませんが、きれいなところなら、近所に古物商などが並び落ち着いたカフェもあって楽しいですよ。さらに近くに買い物散策に向いている三清洞(サムチョンドン)や、伝統韓屋(ハノク)のあるインスタ映えスポットかつ金持ちエリアの北村(プクチョン)もあり、散歩に適していていいですよ。ただし、観光客はいかない仁寺洞の隣の楽園洞はおっちゃんばかりの通天閣下みたいな街ですが…

汝矣島(ヨイド)エリアあたりは国会議事堂とか63ビル(日本でいうサンシャイン60)などのあるビジネス街で下町も近いですが、商業施設は少ないものの、漢江(ハンガン)という川沿いなので便利も環境も悪くはないです。おもしろみには欠けますが。

🌑遊ぶつもりなら避けた方がいいエリア


空港近く(金浦空港、仁川国際空港)が筆頭に上がります。日本でいえば「羽田や成田に泊まる」といった感覚でわかってもらえるのではないでしょうか。空港付近というのはわりとだだ広い割にはなにもないものです。翌朝イチで移動する、疲れたから空港近くでまず休む…などの理由ならいいですが、特に仁川国際空港付近は基本郊外ですのであまり見るべきものはありません。カジノ等のIR(統合リゾート)があるのと、ホテルはきれいなんで、ギャンブル狙いだったり、深夜着などなら使ってもいいとは思いますが。もう少しソウル市街に近い金浦空港からちょっと行った辺りは労働者街的な下町もあるので、そういう街でガッツリというのはありです。

🌑まとめ


ところでここで取り上げたのはあくまで代表的な栄えていてホテルが多いエリアであって、そうでなくともよい場所はありますし、郊外住宅地や下町の場合は施設に比して単価が安いので、交通費はかかるにしてもお得な場合も多いです。施設の評判が悪い場合は別ですが、格安ツアー、場所未定などで想定外の立地に宿がなってしまった場合もそこまで立地は気にしなくていいと思いますよ。ただ自分で取るのであれば、上の主要エリアであれば間違いはないと思います。

写真:Wikipediaのもの以外はpixabay